日本で販売される電気製品には必ず付いている PSEマーク。
しかし「丸とひし形があるけど何が違うの?」「輸入した商品はどうすればいいの?」と疑問に思ったことはありませんか?
本記事では、PSEマークの種類と意味、特定電気用品と一般電気用品の違い、違反した場合の罰則まで詳しく解説します。これから電化製品を販売したい事業者や、輸入ビジネスを始めたい方に特に役立つ内容です。

PSEマークとは?
PSEマークとは Product Safety Electrical Appliance & Material の略称で、日本の「電気用品安全法(DENAN法)」に基づく安全マークです。
日本で販売されるすべての電気製品には、このマークを表示する義務があります。PSEマークがあることで、消費者は「この製品は最低限の安全基準をクリアしている」と判断できます。
簡単に言えば、PSEマークは電気製品のパスポートのような存在です。
PSEマークの2つの種類
PSEマークには以下の 2種類 があります。
- 丸形PSEマーク(一般電気用品)
- ひし形PSEマーク(特定電気用品)
丸形PSEマーク(一般電気用品)
- 対象:約340品目
- 主な製品:テレビ、冷蔵庫、パソコン、掃除機、扇風機など
比較的リスクが低いとされる製品には丸形PSEマークが付きます。
事業者が自主的に検査を行い、基準に適合していれば表示可能。第三者認証は不要です。
ただし「自己検査で済む」といっても、基準を満たしていなければ違法販売となり、罰則の対象になるため注意が必要です。
ひし形PSEマーク(特定電気用品)
- 対象:約115品目
- 主な製品:電源コード、延長コード、変圧器、電気温水器、ヒューズなど
こちらは事故のリスクが高い製品に付くマーク。
第三者の登録検査機関による適合性検査が必須で、合格した製品だけがひし形マークを付けられます。
つまり、ひし形PSEは「国に認められた安全性を持つ製品」であることを意味します。
特定電気用品とその他の違い
では「特定電気用品」と「その他の一般電気用品」では何が違うのでしょうか。
1. リスクレベルの違い
- 特定電気用品 → 感電や火災のリスクが高い製品
- 一般電気用品 → 比較的リスクが低い製品
2. 認証プロセスの違い
- 特定電気用品 → 第三者機関での適合性検査が必須
- 一般電気用品 → 自己検査で対応可能
3. マークの違い
- 特定電気用品 → ひし形PSE
- 一般電気用品 → 丸形PSE
4. ビジネス上の影響
- 特定電気用品は検査コスト・期間がかかり、輸入業者には負担大
- 一般電気用品は比較的参入しやすい
PSEマーク表示のルール
日本で電気製品を販売する場合、PSEマークを 本体に明確に表示することが義務 です。
- 本体ラベル、銘板、印刷での表示が必須
- シールだけの簡易表示は不可
- パッケージや取説だけの表示では不十分
輸入製品であっても同様に表示が必要で、違反すれば行政指導や罰則対象となります。
違反した場合の罰則
PSEマークのない製品を販売した場合、次のような処分を受ける可能性があります。
- 1年以下の懲役または100万円以下の罰金
- 製品の回収命令
- 事業停止命令
また、消費者からの信頼を失うことで、企業のブランド価値も大きく下がる恐れがあります。
PSEマークの確認方法
消費者や輸入事業者は以下の方法で確認できます。
- 製品本体のマークを見る(特にアダプターや電源コード)
- 取扱説明書やカタログを確認
- 販売元に証明書を確認する(輸入製品は必須)
特にAmazonや中国ECサイトなどから仕入れる際は、PSE未対応製品が混ざっているため要注意です。
PSEマークと輸入ビジネス
海外製の電気製品を日本で売るには、PSE認証が大きな壁となります。
- 一般電気用品(丸形PSE) → 自己検査で対応可
- 特定電気用品(ひし形PSE) → 登録検査機関での検査必須
輸入初心者はリスクの少ない「丸形PSE対象品」から始めるのがおすすめです。
まとめ
PSEマークは、日本の電気製品に必須の安全マークです。
- 丸形PSE → 一般電気用品(340品目)/自己検査で表示可能
- ひし形PSE → 特定電気用品(115品目)/第三者認証必須
特定電気用品はリスクが高いため、より厳格な検査が求められます。輸入や販売を検討する際は必ずマークを確認し、適切な手続きを行いましょう。
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