LEDビジョンやLED照明は高効率で寿命も長く、多くのメリットがあります。しかし一方で、光害(グレア、上方光束、漏れ光)が発生しやすく、住環境や生態系、夜空への影響が懸念されます。この記事では、光害の種類と影響、国・自治体・国際団体のガイドラインに基づいた具体的対策を整理します。

目次
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光害とは?種類と影響
光害とは、不適切な人工光によって生じる環境上の負荷です。主に以下の類型があります:
- グレア:直視による眩しさ、視認性低下
- 上方光束:空に漏れ、夜空の明るさ(スカイグロー)増加
- 漏れ光:近隣への侵入、住環境や動植物への影響
例えば、LEDの青色光は光の散乱を促し、グレアや上方光束を助長します :contentReference[oaicite:1]{index=1}。
主要なガイドライン
- 環境省「光害対策ガイドライン」改訂版(2021年):屋外LED照明に関する照度・色温度・上方光束比など詳細設定
- 一般社団法人 照明学会:光環境類型ごとの上方光束比指標(E1〜E4)や配光等の留意点
- IDA / DLC(国際Dark‑Sky協会、DesignLights Consortium)
・完全遮光照明(full cutoff)を推奨し、無駄な光の抑制
・色温度は3000 K以下、フィルターやウォーム光推奨 - (一社)デジタルサイネージコンソーシアム「光害対策ガイドライン手引き」
サイネージの発光輝度や運用時間など、実務的留意項目を整理
設計でできるグレア対策
- 光源を直接視界に入れないように、遮蔽物やレンズカバーを使用する。
- 配光特性の異なる、full cutoff照明器具を選定することが推奨されます
- 照度と距離を調整し、視界中に直接入る光源を避ける。
- 色温度は3000 K以下を選ぶと、青色光を抑えグレア軽減に効果的です
防護具の選定と照明器具
良好な器具選定はグレア対策の基本です:
- 遮光シールド付き照明:特に上下方向を遮光するfull cutoff設計を選ぶこと。
- 反射率制御:用途に応じた反射制御レンズやインテリア部品で不要なグレアを抑制 :
- 器具配置:地上配置や建物壁面との距離計算で漏れや眩しさを防止。
制御・運用の工夫
- 調光・タイマー制御/モーションセンサー:必要なときだけ光る運用で省エネ・光害軽減
- 使用時間を夜間や深夜は下げる、最低限の適切な輝度設計。
- イベント時にはフィルターやカバーで周囲との調和を促すなど臨機応変の対応。
チェックリスト(設置前後)
- 光環境類型の確認:設置環境(住宅街・都市中心部など)をE1〜E4分類で確認。
- 上方光束比測定:自治体基準に従い、ULR(上方光束率)を測定。
- 周辺視界試験:LED光源を直接視認しないか、夜間デモ試験で確認。
- 近隣説明:事前に近隣へ事前説明や配慮を実施。
まとめ
LED導入時に「明るさ」は重要ですが、「適切な配光」「色温度選定」「遮光」「制御」により、光害(グレア・漏れ光)を抑えつつ、環境に調和した設置が可能です。
環境省や国際ガイドラインに準拠し、設計・運用時には「光環境類型」「制御方針」「定期点検」に基づいた計画を実施することで、安心・安全かつ見栄えの良いLED導入が実現します。
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