
1|札幌でLEDビジョンの導入が増えている理由
札幌では近年、LEDビジョン(電子看板・デジタルサイネージ・LEDディスプレイ・LEDモニター)の導入が明らかに増えている。特に街中の大型ビジョン以外にも、飲食店のファサード、ホテルのロビー、企業の受付スペース、クリニックの案内表示など、導入シーンが一気に広がった。
理由はいくつかある。
まず、LEDパネルの価格が以前より大きく下がったこと。耐久性の向上やGOB加工などの表面保護技術が進んだことで、雪が多い札幌でも設置しやすくなった。さらに、広告と情報発信の効果が紙やアナログ看板より圧倒的に高く、店前の通行量が多いエリアほど導入メリットは大きい。
自治体や地域企業の間では、デジタルサイネージを観光案内や地域イベント告知に使う動きも出ており、LEDビジョンはもはや「特別な施設だけが持つもの」ではなくなっている。
2|LEDビジョン導入で最初に決めるべき3つのポイント
LEDビジョンの設置を考える際、多くの人が「どれくらいの大きさにしよう?」といった見た目から入りがち。しかし実際は、先に決めるべき重要なポイントが3つある。
① 設置目的を明確にする
・店前の集客アップ?
・メニュー表示?
・イベント告知?
・広告販売?
用途によって選ぶべきスペック・明るさ・ピクセルピッチが全く変わる。
② 視認距離(どこから見るか)を決める
・歩道のすぐ横 → P2.5〜P3
・道路越し/車道 → P4〜P6
・大型屋外広告 → P6〜P10
ここを間違えると「思っていたほど綺麗に見えない」という典型的な失敗につながる。
③ 屋外・屋内/片面・両面/固定・可動を選ぶ
札幌は積雪が多いため、屋外用は特に「防水規格」「耐寒性能」「除雪スペース」「落雪リスク」を考える必要がある。
3|札幌エリア特有の注意点:雪・気温・風・日照条件
LEDビジョンを札幌で運用する場合、本州とは違うポイントを理解しておくことが重要だ。ここでは現場でよく問題になる点をまとめる。
▼ 雪がパネル下に積もる問題
LEDパネルは発熱があるため、接地面の雪が溶けて再凍結し、氷が張り付き故障を招くケースがある。
対策としては
・足元に排水スペースを作る
・浮かせたフレーム
・GOBまたは防水強化モジュール
などが有効。
▼ 寒暖差による結露
札幌の冬は−10℃まで下がることがあり、屋内設置でも外気が入りやすい出入口付近は注意。
受信カードが結露でショートする事例もあるため、背面の換気(吸気・排気)と乾燥剤パックの配置も重要。
▼ 直射日光と西日
札幌の西日は意外と強く、日中の視認性を落とす可能性がある。
屋外なら5500〜6500cd、ガラス面越しの屋内設置なら3500cd程度あると安心。
▼ 風圧とフレーム構造
豪雪地帯は「横風+風で動いた雪の衝撃」が加わるため、弱いフレームでのDIY設置は避けるべき。
Cチャンやアルミフレームでも組めるが、壁面固定のアンカー強度が最重要で、耐荷重計算も必要。
4|パネル選び:ピクセルピッチ・明るさ・GOB加工・キャビネット構造
LEDディスプレイの画質は「ピクセルピッチ(P値)」で決まる。札幌で人気があるのはP2.5/P3/P4あたりで、屋外ではP4〜P10が一般的。
ここからは、実際に機種選定で見るべきポイントを簡単に整理する。
① ピクセルピッチ(P値)
・近距離:P2.5
・中距離:P3〜P4
・遠距離:P6〜P10
「視認距離=P値×1m」が目安。
② 明るさ(cd)
・屋内:800〜1500cd
・ガラス面越し:2000〜3500cd
・屋外:5500〜7000cd
北海道の冬季は空気が澄んでおり、遠くからも光が通るため、明るさ不足が目立つ。
③ GOB加工(表面コーティング)
雪や水滴、衝撃に強く、メンテナンス性が高い。
札幌のような雪国ではほぼ必須といえる。
④ キャビネット構造
・鉄キャビ:安いが重い
・アルミキャビ:軽くて施工しやすい
・薄型マグネット式:店舗のガラス貼りに最適
特にガラス面施工は「内側からメンテできる構造」が絶対条件。
5|札幌でのLEDビジョン設置工事の流れ
実際に設置工事の現場では、以下のような流れで進む。
① 現地調査(寸法・電源・下地確認)
・幅、高さ、奥行き
・耐荷重となる下地の有無
・ブレーカー容量の確認
・電源系統(100V/200V)
これらを確認せずに発注すると後で追加工事が発生する。
② 図面作成・フレーム構造設計
札幌では落雪リスクがあるため、防雪カバーやフレーム形状も考慮する。
特に突出看板タイプは「上部に雪が乗りにくい角度」にすることで故障リスクを減らせる。
③ LEDパネル設置・配線・送受信カード設定
NOVAシステムの場合は
・Receiving Card(受信カード)
・Sending Box(送信機)
・マッピング設定
が必要。
初回設定は正しい接続図を見ながら行うことが重要。
④ 動作テスト・表示テスト
・白・赤・緑・青の4色テスト
・グラデーションテスト
・輝度ムラチェック
これでモジュールの初期不良を洗い出す。
⑤ コンテンツ運用の設定
・USB/STB/クラウド配信
・スケジュール設定
・緊急用表示
運用方法を最初に決めておくと管理が楽になる。
6|札幌で屋外LEDビジョンを出す際の許認可
札幌で屋外看板(LED含む)を出す場合は「屋外広告物許可」が必要になるケースが多い。
注意点をまとめる。
▼ 申請が必要なパターン
・道路から見える位置に設置
・壁面看板にLEDを内蔵
・突出サイン、屋上看板として使う
・敷地境界を越える可能性がある
LEDだから特別というより「看板として見えるか」が判断基準。
▼ 札幌市の独自ルール
・サイズ制限
・色彩の基準
・景観条例
特にすすきの周辺は明るさ規制があるため、夜間は自動調光が必要なことも。
7|価格目安:札幌でのLEDビジョン導入コスト(実勢ベース)
▼ 屋内(店舗ガラス面)
・P2.5/P3:1㎡あたり 12〜18万円
・施工:5〜20万円(配線距離やフレーム強度で変動)
▼ 屋外(壁面)
・P4〜P6:1㎡あたり 15〜25万円
・施工:20〜60万円
寒冷地仕様や防雪カバーが必要だと追加費用が発生する。
▼ 付帯設備
・STB/配信機器:2〜6万円
・NOVA送り機:5〜10万円
・フレーム:3〜20万円
・防雪カバー:3〜10万円
8|よくあるトラブルと札幌ならではの対策
① 一部の色が出ない・マッピングが崩れる
→ 受信カードの設定、フラットケーブルの接触不良が原因。
札幌では寒さで接点が締まりすぎることがある。
② 上半分が映らない・半分乱れる
→ モジュール不良、電源ユニットの劣化、気温差によるハンダ割れなど。
③ ガラス施工で曇る
→ 断熱材の不足、店内外の温度差が大きい場合に発生。
④ 夜間が明るすぎると言われる
→ 自動調光センサー、またはスケジュール調光が便利。
9|札幌でLEDビジョンを導入するメリットまとめ
・雪国でも運用できる耐久モデルが増えた
・広告効果が非常に高い
・店舗印象が一気に現代的になる
・コンテンツ更新コストが安い
・地域情報発信にも使える
LEDビジョン、デジタルサイネージ、電子看板、LEDディスプレイは、今後さらに札幌で普及する領域だ。
導入の難易度が高いように見えても、ポイントさえ押さえれば誰でも失敗なく導入できる。
Crystal Visionでは、店舗・企業・施設ごとに最適なLEDビジョンを提案しています。
屋外用・屋内用・透明タイプ・曲面タイプなど、多彩なラインナップであらゆるニーズに対応。
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