デジタルサイネージやLEDビジョンは、商業施設や駅構内、イベント会場などでの利用が増加しています。しかし、屋内外問わずLEDビジョンを設置する際には、「防火認定」や「法規制」に対応する必要があります。この記事では、防火認定の概要や関連する法律、設置時の注意点、違反した場合のリスクなどを詳しく解説します。

目次
- LEDビジョンに関連する法規制とは?
- 防火認定とは何か?
- 技術基準と防火材料の条件
- 設置事例と認定取得の流れ
- 防火認定がない場合のリスク
- LEDビジョン業者が提供すべき法令対応
- まとめ|安全・合法な設置でブランド価値を守る
LEDビジョンに関連する法規制とは?
LEDビジョンの設置には、以下の法規制が関連します。
- 建築基準法: 建物への設置で構造や避難動線に影響を及ぼす場合
- 消防法: 防火対象物への設置や火災時の安全確保に関連
- 屋外広告物条例: 地方自治体ごとの許認可制度
- 電気用品安全法(PSE): 電源・制御装置が対象となる可能性
とくに消防法に基づく「防火認定」は、屋内施設での設置時に重要な審査項目となります。
防火認定とは何か?
「防火認定」とは、建築基準法および消防法に基づき、防火上安全な材料や機器であることを証明する制度です。
特に大型LEDビジョンは、プラスチックや樹脂などの可燃性材料を含むため、火災リスクが懸念されます。
以下のようなケースでは、防火性能の証明が必要となります:
- ショッピングモールなどの不特定多数が利用する施設
- 避難経路や非常口付近に設置する場合
- 高さ制限や面積制限を超える大型サイネージ
認定には、国土交通大臣による「不燃材料」や「難燃材料」等の認証を取得することが求められます。
技術基準と防火材料の条件
防火認定を得るには、LEDビジョンに使用される材料が、次のいずれかの性能基準を満たす必要があります。
- 不燃材料:800℃の加熱で燃焼しない(例:金属、ガラス)
- 準不燃材料:20分間燃焼しない(例:特殊処理されたアルミ複合板)
- 難燃材料:5分間燃焼しない(例:防炎処理されたプラスチック)
詳しくは、不燃材料等に関する技術基準(国土交通省告示)をご確認ください。
LEDモジュール、筐体、配線ケーブルなど、構成パーツ単位で素材が審査されます。設計段階で「難燃等級の素材」を使うことが法令対応の第一歩です。
設置事例と認定取得の流れ
実際の導入事例をもとに、防火認定取得の流れを見てみましょう。
【例】大型モール内にLEDビジョンを設置するケース
- 事前に建築主事または消防署に確認を取り、設置条件を整理
- 製品の素材構成・CAD図面・スペックを用意
- 製造業者または施工業者が防火材料の証明書を提出
- 必要に応じて「個別認定申請」または「型式認定申請」
- 承認後、指定施工業者により安全に設置
最近では、防火性能をあらかじめ取得した「防火認定済LEDパネル」も普及しており、設置コストや手間の削減に貢献しています。
防火認定がない場合のリスク
防火認定を取得せずにLEDビジョンを設置した場合、次のようなリスクが生じます:
- 消防設備検査での指摘・撤去命令
- 施設側との契約違反による損害賠償
- 火災事故発生時の法的責任
- 保険未加入・保険金不支給
事故が起きれば企業イメージやブランドへのダメージも大きく、安全管理=信頼管理であることを忘れてはいけません。
LEDビジョン業者が提供すべき法令対応
LEDビジョンを提供する業者側も、法令順守の支援体制が求められます。具体的には以下のような対応が重要です:
- 防火・電気安全に関する素材選定の提案
- 建築士や消防設備士との連携サポート
- 製品ごとの法規適合書類の提供(PSE、FCC、CE、VCCI等)
- 防火認定済みモジュールの選択肢提示
法令対応はクライアントとの信頼構築の第一歩。「ただ売る」のではなく、「安全に導入させる」という姿勢が、長期的な取引を生み出します。
まとめ|安全・合法な設置でブランド価値を守る
LEDビジョンは視覚的インパクトを生み出す強力なツールですが、安全性・法令順守が欠けると、そのメリットは一瞬で失われてしまいます。
特に屋内施設での設置では、防火認定の取得が不可欠です。
業者選定の際は「防火認定の取得サポートが可能か」「法令順守を意識した提案があるか」などの視点で比較することをおすすめします。
安全なLEDビジョンの活用こそが、企業の信頼・ブランド価値を守る鍵となります。
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